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著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム
think C メールマガジン vol. 15
http://thinkcopyright.org/
【秋の拡大版・公開トーク、の15号】 2007.9.18
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■第5回「秋の拡大版・公開トーク」が10月12日(金)で決定しました
今回は総勢12名の論客が、堂々4時間30分のシンポジウムで経済学の視点から
著作権の徹底分析と制度設計に挑みます。フォーラムの秋は、アカデミック一
色です。
トークセッション vol.5
シンポジウム「著作権保護期間延長の経済効果 − 事実が語るもの」(仮題)
<趣旨>
著作権保護期間の延長の是非を考えるとき、議論の前提条件として確かめてお
くべきことがある。著作権保護期間を延長するとどれくらい著作者の収益が増
えるだろうか。パブリックドメイン化したときの利益はどれくらいあるのだろ
うか。保護期間を伸ばすかどうかの二者択一以外の解決方法はないのだろうか。
これらの問いは賛成にしろ反対にしろ確かめておくべきことである。そうした
問いに対し、できるだけ客観的な資料と論理を踏まえて議論することを試みる。
日時:2007年10月12日(金) 午後4:00〜8:30
第一部 4:00〜5:30 数量分析
「著作権の最適権利期間決定モデル−価格差別とコースの推論を考慮して―」
中泉拓也(関東学院大学経済学部 准教授)
「書籍のライフサイクルの計量分析」
田中辰雄(慶應義塾大学経済学部 准教授、発起人)
「保護期間延長は映画創作を刺激したのか」
中裕樹(慶應義塾大学経済学部)・田中辰雄
第二部 6:00〜8:00 事例分析・制度研究
「本の滅び方」 丹治吉順(朝日新聞Be編集部)
「シャーロック・ホームズから考える再創造」
太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 芸術・文化政策
センター長、発起人)
「EUの保護期間延長の事情」 酒井麻千子(東京大学大学院 情報学環・学
際情報学府)
「デジタルはベルヌを超える:無方式から自己登録へ」
林紘一郎(情報セキュリティ大学院大学 副学長、発起人)
第三部 8:00〜8:30 フリーディスカッション
「文化の振興のための制度設計」
<総合司会>
生越由美(東京理科大学専門職大学院 教授)
<コメンテーター>
矢崎敬人(工学院大学グローバルエンジニアリング学部 講師)
安念潤司(成蹊大学法務研究科(ロースクール) 教授)
中山一郎(信州大学法科大学院 准教授、発起人)
長岡貞男(一橋大学 イノベーション研究センター教授、センター長)
(以上順不同・敬称略)
※各発表者は、10月以降フォーラムHPにて論文を事前公表する予定です。
場所:慶應義塾大学 Global Studio(三田キャンパス東館6F・約120席)
http://www.keio.ac.jp/access.html
山手線・京浜東北線 田町駅8分
都営浅草線・三田線 三田駅7分
都営大江戸線 赤羽橋駅8分
【入場無料・申込先着順】
※終了後、自由参加の懇親会(有料:3000円前後)を予定。毎回満席の、公
開トーク必修課目です。
申込みはこちらから→
http://thinkcopyright.org/resume_talk05.html
主催:著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム
慶応義塾大学DMC機構(http://www.dmc.keio.ac.jp/)
コンテンツ政策研究会(http://contents-policy.net/)
企画:「保護期間延長の経済効果」研究会
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■文化審・小委員会第7回が開催されました。次回は9/27(木)開催
既報の通り、文化審議会「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」
の第7回会合が「保護期間の延長」と「戦時加算」を議題に、9月3日(月)に
開催されました。
ITpro「著作権の保護期間延長問題、権利者側への反論相次ぐ――文化審」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070903/281069/
Internet Watch「著作権保護期間の延長を巡る本格的な議論が開始、文化
審議会小委」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/04/16786.html
ユニバーサロンリポート「《著作権》議論空転、問われる審議会のあり方--
文化庁過去の著作物等の保護と利用小委(第7回)」
http://www.mainichi.co.jp/universalon/report/2007/0902.html
Copy & Copyright Diary「文化審議会著作権分科会過去の著作物等の保護
と利用に関する小委員会傍聴記」
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070905/p1
ネット上の発言にもある通り、延長のメリットが共有されないまま延長のデメ
リット対策を議論することなど、問題点が浮き彫りになった回だったように思
います。次回第8回は9月27日(木)16時〜18時、再び保護期間の在り方など
が論じられる予定です。傍聴はどなたでも可能です(申込み方法は下記)。
傍聴・開催案内はこちら:
http://www.bunka.go.jp/oshirase_kaigi/2007/chosaku_kako_070913.html
過去の議事録などはこちらの17番:
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/index.htm#gijiroku
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■第4回「真夏の夜の公開トーク」続報
Live Door News「延長には慎重論が優勢「著作権保護期間延長問題を考え
るフォーラム」レポート」
http://news.livedoor.com/article/detail/3280051/
マイコミジャーナル「著作権の保護期間延長や非親告罪化などテーマに白熱し
た議論を展開」(石田哲也)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/09/03/copyright/index.html
Copy & Copyright Diary「アンケートの結果」
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070901/p1
(以下既報)
Internet Watch「著作権問題、外圧ではなく「日本モデル」の模索を」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2007/08/24/16689.html
ITmedia News「著作権の“日本モデル”は可能か――保護期間延長問題」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0708/24/news037.html
CNET Japan「著作権保護問題は欧米に迎合せず、日本モデルを策定すべき」
(高瀬徹朗)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20355147,00.htm
*第4回公開トークの動画、及び会場アンケート結果をアップいたしました。
【前回公開トーク来場者へのアンケート結果】:
http://thinkcopyright.org/enquete_talk04.html
【過去の公開トークの動画】:
http://thinkcopyright.org/resume_talk04.html
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■延長問題をめぐる最近の記事・イベント
*南亮一「EUにおける著作権保護期間延長の経緯について」レファレンス681
号(2007年10月) ※10月15日発行予定。今後、国立国会図書館ホームペー
ジ内にもアップ予定
(http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer2007.html)。
*「戦時加算の解消求める 著作権の戦後問題で」 共同通信8月27日
*柴田翔「あすへの話題:日本語の無料使用」 日本経済新聞8月14日夕刊
*寮美千子「作品が後世に読まれるためにすべきこと/著作権保護期間延長に
反対する」
http://ryomichico.net/bbs/review0010.html#review20070910160225
*9月27日 第6回CCJPセミナー
テーマ「21世紀型オープン・エンタープライズに向けて」
主催者より:非営利組織から営利企業までをつなぐ新しい「共有」というパラ
ダイムについて、最前線のリーダーたちから活動報告を聞き、また今後の課題
についての議論を行います。特に今回は、Wikipediaおよび Wikia創始者の
ジミー・ウェールズ氏よりフリー・カルチャーの最前線の取り組みについて報
告をいただくほかにも、Firefoxや Thunderbirdのグローバルな開発普及を
つとめるMozilla Japanから瀧田佐登子 理事長、先日CCライセンスで刊行さ
れた書籍「CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ」
の著者である小寺信良氏と津田大介氏を迎え、それぞれの視点からオープンな
事業の取り組みについて紹介していただきます。そして後半のパネル・ディス
カッションでは、クリエイティブ産業社会の研究の視座から慶應義塾大学DMC
機構の金正勲准教授に司会を務めていただき、各講演者と共に議論を深めてい
きます。
詳細:http://www.creativecommons.jp/news/2007/09/08/927_6ccjp.html
*英国文化・メディア・スポーツ省「Government Response to the
Culture, Media and Sport Select Committee Report into New
Media and the Creative Industries」(イギリス政府が7月、いわゆる
ガワーズ・レビューを受けて、下院文化・メディア・スポーツ委員会に対して、
欧州委員会に著作隣接権の保護期間延長を働きかけるのは適当でないと回答し
た文書)
http://www.culture.gov.uk/Reference_library/Publications/archive_2007/creative_new_media.htm
*Internet Watch 「フェアユース」の経済効果は4兆5,000万ドル、米業
界団体調査」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/13/16890.html
同報告書「Fair Use In The U.S. Economy Economic Contribution of Industries
Relying on Fair Use」
http://www.ccianet.org/artmanager/uploads/1/FairUseStudy-Sep12.pdf
(既報)
*9月19日 18:00-21:00 RCLIP特別セミナー「著作権保護期間の延長に
関する実証研究報告」於早稲田大学8号館B107教室 出演:ポール・ヒール
ド(ジョージア大学ロースクール教授)、金正勲(発起人)、今村哲也(発起
人)ほか
http://www.21coe-win-cls.org/project/activity.php?gid=10052
※当フォーラムでは、著作権保護延長問題に関する情報(イベント情報、書籍
、記事、オンライン上での言及など)を随時募集しています。これはというも
のがございましたら、下記事務局までお知らせ下さい。
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■「著作権のお勧め本」 (末廣恒夫選)
第6回 著作権について考える上で参考になる本 その1
今回から著作権について考える上で参考になる本を紹介していきます。これま
では著作権「法」について独学するための入門書を中心に紹介して参りました
が、これからは、著作権とは何か、文化とは何か、文化と著作権はどのような
関係なのか、を考える時に参考になるような本を紹介していきたいと思います。
著作権とは何か−文化と創造のゆくえ. 福井健策著. 集英社新書094A.(2005)
ISBN: 978-4-08-720294-1. 680(税別)
「著作権とはこうあるべきだ」と抽象的に観念的に考えても、個別の事例に直
面した場合にその理屈が通用するとは限りません。本書は様々な実例を題材と
して提供し、あなたはどう思いますか、と読者に自分で考えることを求めてき
ます。それぞれの事例はどれも興味深いものばかりです。
著作権法の個別の条文や、全体像の概観などは、本書ではほとんどふれられて
いませんが、まさにタイトルの通り「著作権とは何か」について、自分なりの
答えを見つけるためのきっかけとなる本です。
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